診療方針
心臓・血管や腎疾患の患者様1人1人のニーズに合わせ、日々の診療から急変時、最期の時まで、人生を共にする包括的医療を目指します。
心血管疾患の診断は問診が大事と言われております。狭心症(きょうしんしょう)、下肢の血流障害(末梢動脈疾患)、不整脈、肺高血圧症(はいこうけつあつしょう)など高度医療(カテーテル、バイパス手術、ペースメーカー留置等)を必要とする患者様を的確に診断し、適切な医療施設へ繋げるように努めます。
心臓や血管病変を患った患者さんの2次予防と重症化予防のために、充実した包括的心血管リハビリテーションを用意しております。特に、高齢化にともなって心不全の患者さんは急増しており、重症化予防のためにはリハビリテーションが大切です。
当院では食事療法(かるしおレシピでのおいしく減塩)・運動療法(患者さんに最適な強度設定の有酸素運動やレジスタンス運動)・教育入院(心臓病教室への参加や心血管リハビリガイドブックでの系統的な学習など知恵の蓄積 ※2週間が基本ですが患者さんのご都合にあわせて変更可能です)を実施しております。
慢性腎臓病の患者さんには、悪化予防指導と薬物調整を行います。透析導入の時期をみて腹膜透析、血液透析、腎移植などの情報を提供し、適切な医療施設へ繋いで行きます。
関係する症状
• 坂道や階段を昇ったり重い物を持った時に胸が締め付けられる痛みや圧迫感がある。
• 夜間・早朝・安静時にも胸部圧迫感がある。
• 息苦しくて横になって寝ている事が出来ない。
• 脈が時々とぶ。脈が乱れる。
• 意識を失う。
• 急に足が腫れてきた。浮腫みがある。 など
疾患名
《心臓》
急性・慢性心不全
心筋疾患(肥大型心筋症・拡張型心筋症)
徐脈性不整脈(洞不全症候群・房室ブロック)
頻脈性不整脈(WPW症候群、上室性・心室性頻拍症)
《血管》
狭心症
急性冠症候群(急性心筋梗塞・不安定狭心症)
陳旧性心筋梗塞
大動脈解離
大動脈瘤
末梢動脈疾患
《腎臓》
腎炎
ネフローゼ症候群
急性腎障害
慢性腎臓病
慢性腎不全
《その他》
高血圧症
脂質異常症(家族性コレステロール含)
先天性心疾患
肺高血圧症
糖尿病
主な検査
《心電図、運動負荷心電図、24時間心電図》
12誘導心電図、運動することで心臓に負荷をかけながら心電図を取ることで狭心発作の出現の有無を検査したり、24時間心電図で不整脈の有無を精査したりします。
《心臓超音波検査》
心臓超音波検査では心臓の形態、心臓の働き、心臓内の血液の流れに異常がないかなどを調べます。これにより、心肥大、心機能、弁の狭窄や逆流、心臓内の短絡血流などがわかります。心エコー検査とも呼ばれ、心臓近くの胸壁に探触子を当てて検査を行います。患者さんにとって痛みのない負担の少ない検査です。
《血圧脈波検査》
四肢の血圧を同時に計測することで、血管の硬さや詰まり具合を測定します。動脈硬化の進行度を知ることができます。5~10分程度で痛みなく行えます。
《CT検査》
冠動脈(心臓の栄養血管)や全身の血管の動脈硬化や、弁膜症の石灰化(固くなって骨の様になってくること)を調べることが出来ます。