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院長挨拶

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新型コロナウイルス感染症蔓延の前後で医療は大きく変わりました。風邪をひいたら病院を受診する、家族が入院したら面会に行く、最期の時は家族で見守りながら手を握って見送る。以前は当たり前の日常が、「With(ウィズ) コロナ」の時代では、感染対策強化の一方、発熱で病院を受診する際のハードルは高くなり、面会、付き添いが制限され、患者様やその家族には、大きなストレスになっています。また、コロナウイルス感染症の蔓延を通して、日本の医療の問題点も浮き彫りになってきました。コロナウイルス感染症蔓延期の医療危機は将来日本が抱える医療危機を顕在化したもので、患者様の搬送困難や、入院したくても病床が空いていない、などの状況は近い将来訪れうる危機と感じました。

前橋城南病院はこれまで療養型病院として、慢性期に移行した患者様を受け入れ、急性期病院の後方的支援を通し、日本の医療貢献へ励んで参りました。しかし慢性期の患者様を漫然と受け入れているだけでは、この超高齢社会の医療危機を乗り越えられないと考え、令和3年度より新体制となり、より積極的に医療への貢献を目指しております。前橋城南病院は中規模病院の小回りの良さを活かし、地域が求める急性期医療と、慢性期医療を「予防・地域医療、総合診療、エンドオフライフケア」の3本柱を軸にして、地域多機能型病院としての務めを果たしていきたいと考えております。「地域で医療難民を作らないこと」を目指し、近隣の方が気軽に受診し、かつ症状や臓器にかかわらず、全身を診察していきます。そして、「正しい医療」に努めたいと思います。患者様の為に必要な医療の提供を、私利私欲でもなく、サービスでもなく、患者様の健康増進と尊厳ある人生の過ごし方のために寄り添いながら医療を提供したいと思います。そのために多少辛口となることもあるかと思いますが、提言させて頂きます。また全ての人に平等に巡ってくる「最期の時間」に関して、共に寄り添い、安心して過ごせるように努めて行きます。皆様からの喜びの声で、さらに私たち職員一同は励まされ、信頼される病院をめざし更なる努力をしてまいりますので、これまで以上のご支援いただけますようお願いいたします。

プロフィール

敬寿会 前橋城南病院 病院長

上間 貴子

専門分野

  • 循環器疾患一般
  • 腎臓内科一般
  • 総合診療科

研究分野

  • 心臓超音波

資格・その他

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
  • 日本循環器学会認定循環器専門医
  • 日本病院総合診療医学会認定専門医・特任指導医
  • 日本超音波医学会専門医
  • HEPT(心不全緩和ケアトレーニングコース)ファシリテーター